【以下、ネタバレを大幅に含んだ感想】

この作品は、歴史上有名な『トロイ戦争』を描いた映画です。
ちなみにコンピュータウイルスの「トロイの木馬」の由来は、
この戦争で奇襲作戦として使われた木馬から来てます。

ええと、とりあえず見終わった直後の感想は
「納得いかないなぁ」でした(^^;

映像的にはすばらしいし、2時間半という長さも感じませんでしたが、
『史上最大の「愛」のための戦い』と銘打っておきながら
その描かれているいくつかの「愛」が、
どれも薄っぺらいように思うのですよ。

最後まで冷静な目で映画を見てしまったのは、
やはりトロイ戦争の発端となった
トロイの王子・パリスとスパルタの王妃・ヘレンの略奪愛に
まったく共感できなかったからかと。

ヘレン王妃を連れてトロイに帰るなどという暴挙に出たら
せっかく築いた国家間の和平が
完全に崩壊するという事をわかっていながら、
恋心最優先で後先考えずに行動する二人。

その結果、何万人もの国民が
戦いの中でばたばたと死んでいっているというのに、
「私のせいだわ…」とつぶやくだけのヘレン王妃。
考え方が甘すぎる上に口先だけで行動が伴わず、おまけに
殺すべきでない人を殺してしまう情けないバカ王子。
見ていて腹が立ってしょうがなかったですよ。

一方パリスの兄・ヘクトルはかなりの人格者なので、
もはや彼とその妻子の運命のみが気になっている状態でした。
…とはいえ、元になっているのが「トロイ戦争」なので、
戦いの勝敗はわかりきっているわけで…。切ないなぁ。

主役はアキレスなのですが、
へクトルに押されて、微妙に影が薄かったかも?

エキストラを大勢使った戦闘シーンは、やや単調だったり
CGを使っているのが丸わかりだったりして、
ロード・オブ・ザ・リングの後だとやや見劣りする感が。
しかし決闘シーンとか、盾を上手く使った戦術には目を引かれました。

 
yumiちゃんが、「愛と戦いの物語とかいう映画は、
大抵見てみるとどっちかが薄っぺらい」と言っていましたが、
思わず納得してしまいましたよ。
…しかし、私がここまで映画を酷評するなんて、かなり珍しいことかも(汗)

そんな感じでした。

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