2004年11月5日・白神山地?編
季節は秋。紅葉に色づく山野がとても美しい…。
てなわけで、今日は白神山地に行ってまいりました。前から一度行ってみたいなーとは思っていたんですが、yumiちゃんもぜひ行ってみたいというので 今回チャレンジしてまいりましたですよ。
-----------------
しかし、一口に「白神山地」とはいっても、青森県から秋田県にかけて、広大な山林地帯が広がっているわけで。そのどこに行くかが問題なわけですよ。
有名な「マザーツリー」も見てみたいと思ったんですが、青森県側にあるので、そこまで行くと日帰りは無理っぽい。とりあえずブナ林の雰囲気だけでも味わえたら…という感じなので、 秋田県側から白神山地に近づけるルートを検索。
◇八森町「八森ぶなっこランド」→青秋林道ルート。
◇藤里町→岳岱自然観察教育林ルート。
◇峰浜村→「ブナの森公園」ルート。
このあたりが妥当っぽいんですが、いかんせん情報が少なすぎます。青秋林道について調べるだけでも、「道路は登山口まで舗装されている」「舗装されていない」 「道は細いけれど、車が2台すれ違えるぐらい。待避所がある」 「車が1台通るのがやっとだし、待避所もない。恐怖を感じた」等々 全然内容が食い違っているんですけど…一体どういうことだ?(汗)
手探り状態のまま出発日は迫り、直前まで悩んでいたんですが、結局「ブナの森公園」に行ってみることに。
…この決定が、後に起こるとんでもない事態の幕開けになるとは、この時一体誰が予測できたであろうか…(謎)
-----------------
国道7号線→101号線をひた走り、車は峰浜村へ。『道の駅みねはま』に寄り道~。以前ここに来たことがあるyumiちゃんによると、ここには「ポンポコ山公園」というものがあって タヌキ牧場もあるとか。なるほど、あちこちにタヌキの絵がありますな。
まずは道の駅に来たらこれ!というわけで、梨ソフトを購入。おいしいという噂は聞いていましたが、さっぱりしていて美味♪ ソフトを食べながら公園を散策してみることに。
(↑梨ソフトののぼり)
タヌキ牧場方面に向かうと、途中に大きな釜が!
(↑人が入れるぐらい大きいです。クリックで大きな写真が)
さっそく牧場の柵に近づいてみると…。
………あれ?
タヌキたちは全員旅に出ていました(涙)
ええと、これって…冬が近いから暖かい場所に移したって事ですか? それとも、よく打ち切りマンガの最終回にある 「またきっと俺達は戻ってくるさ!」系のセリフと判断すれば?(謎)
とりあえず、牧場ではタヌキに会えませんでしたが、この道の駅の近くの山には野生のタヌキがいるそうですよ。
-----------------
道の駅を後にして、ブナの森公園に向かうべく水沢ダム方面へ。微妙に曲がりくねった山道を走り、どんどん上へ登ります。
水沢ダムを過ぎるとどんどん道は細くなり、舗装も唐突になくなって、本当にただの砂利道になりました。これぐらいなら普通車でも走れなくはないけれど、 問題は「道の細さ」です。車一台が通れる幅しかない上に、曲がりくねっていてしかも傾斜がっ。右は側溝、左は断崖絶壁。しかも一方通行ではなく相互通行。
対向車が来たら、道の脇に時々設置されている待避所までバックで戻るしかないのです。上記の山道を!(汗)
運転を誤って私一人が崖から転落するならいいですが(←よくないけど) よそ様の娘さんを巻き添えにするわけには!!(涙) 平日のせいか今のところ一台も対向車は来ていませんが、 もし来たら無事に対処できる自信はないですよ!(謎断言)
最終待避所の位置を常に頭に入れ、対向車が来たらそこまで戻れるように頭で計算しながら走行。あーでも頼むから対向車来ないで、対向車来ないで、対向車来ないで お願いだから来ないで対向車っっ!!(泣)
「あの時は本当に死も覚悟しましたね。今まで走ったどんな道より怖かったです」 (後に生還者・Rさんは語る)
「真剣に運転しているようだったので、とりあえず声はかけずにおとなしくしてました」 (同乗者・Yさんは語る)
全身全霊の祈りが通じたのか、対向車もなく ブナの森公園まで数百メートルの地点まで来ました…が。
昨日とおとといの雨のせいか、道が水没してる! Σ( ̄□ ̄;
↑こんな図が脳裏に浮かびました。(←本当に作るなよ!)
水かさは浅かったので、突っ切ることもできそうでしたが、無茶しても意味ないので、近くに車を停めて山並みを眺めてみました。
(↑クリックすると大きな写真が)
『赤と黄色』というよりも『茶色』ですな。もちろん紅葉の見頃を過ぎているせいもあるんですが、先の台風の塩害の影響もあるようです。木の実の数が少なくて熊が人里に降りて来るぐらいですし。
-----------------
帰り道は、登りよりも早く感じました。水沢ダムを過ぎると、道路は狭いながらもちゃんとアスファルトで 舗装されているので心底ほっとしましたよ。
『どんな困難でも乗り越えられそうな気持ち』と 『道幅が広く、舗装された道路のありがたみ』が今回よくわかりました。道は「あってあたりまえ」じゃないんだ、 「誰かが作ってくれたから」道があるんだよ!(涙)
余裕も出て、道の途中にあるかやぶき屋根の家を見てみたり。
(↑クリックすると大きな写真が)
後でネットで調べてみたら、ここは『手這坂(てはいさか)』という有名なかやぶき民家集落らしいです。現在は無人集落なのですが、ボランティアの方々が建物や自然および農地の保存・管理を しているそうで。頭が下がります。
菅江真澄が『桃源郷』と表現した気持ちがよくわかる、どこか懐かしい雰囲気の集落でした。