らくがき帳

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稲庭うどん作り体験ができる場所は、先程うどんを食べた『佐藤養助』の本店に併設された 「手造り体験工房」です。

こちらも予約制なので、事前に予約しておきました。見学は16:00までと書かれていますが、電話で応対してくれた方の話によると、生地は朝から仕込んでいるものなので、あまり遅い時間になると生地の状態が悪くなってしまうそうです。この辺も注意が必要ですな。

工房で体験できるのは、「手綯い」「つぶし」「のばし」の3工程。手を洗い、借りたエプロンを着て、いざ稲庭うどん作りにチャレンジ! うどんを作るのはまったくの初めてですが、がんばるぞー!おー!!

…まあ、幼稚園の子供でもできるそうなので、そんなに気負うほどのことでもないんですけど(^^;  

用意されていたタライの中には 2~3センチの太さに切られた生地がうずまき状に入っています。これがいわゆる製造工程の「小巻き」の状態ですな。

壁に金属製の棒を2本取り付け、そこに細く丸めた生地を8の字型にかけていきます。

 

太さを均一にして、下から上へと繰り返しかけていくだけなので 見ていると簡単そうですが、やってみるとこれがなかなか難しい! だんだん生地が手前に寄ってきたり、たるんできたり、 まったくもって気が抜けませんよ。でも生地の感触が面白い(笑)

途中で生地が切れてしまう人も多いそうですが、私は1回も切ることなく最後まで綯えましたよ。ちょっと嬉しいかも♪ (←でも綯う速度はものすごく遅かった人)

なんとか無事に完成~。

途中、指導係のおにいさんが「手綯い」を実演してくれましたが、ものすごく速い!目にも止まらぬ速さでうどんが棒に!!

瞬く間に棒1本分の手綯い作業が終了! このタライには生地が少ししか入っていませんが、プロはタライいっぱいに入った生地を 20分で全部綯えなければ仕事にならないそうです。 そして1日にタライ8~9個分の生地を綯うそうで。まさに職人技。

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続いて「つぶし」の作業なのですが、本来は「手綯い」した生地を何十分か熟成させないと 「つぶし」の作業にうつれないのです。

熟成していない生地をさわらせてもらったのですが、生地を力いっぱい引っ張っても全然のびない! とてもうどんを作れるような状態ではなかったです。 ちなみに熟成時間が長いほど、生地がスムーズにのびるようになるそうですよ。

体験工房では熟成を待っている時間はないので、あらかじめ熟成が済んだ生地が運ばれてきました。なんだか3分クッキングみたいですな(笑)

 

生地に粉をまぶし、それをぐいっとのばします。そして麺どうしがくっついている部分をはがしていきます。

0の字型ではなく、8の字型に生地を綯っていたのは、麺どうしがくっつく部分を少なくすることと、はがす作業をやりやすくする等の意味があるのですね。 なるほど、なかなか合理的なシステムです。

続いて、ローラーで平らにのばして、ふたたびくっついた部分をはがしたら、「つぶし」の作業は終了です。

この時も横で指導係のお兄さんが「つぶし」の作業をしていましたが、これまたスピードが速い速い。こちらが1個作る間に10個ぐらいできると思われます(爆)

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最後は「のばし」の作業。先程、工場で見かけたキャスター付きの什器に棒を引っかけ、麺をのばしていきます。

右手で麺全体を下に引っ張り、左手で麺が「く」の字になるように手前に引っ張ると、短かった生地がするするっとのびていきますよ! 生地ってこんなにのびるものなんですね。ちょっとびっくり。

 

のびるにつれて麺はどんどん細くなり、普通に売っている稲庭うどんサイズになりました。何本かは途中で切れてしまいましたが、なんとか形になったのではないでしょうか! 稲庭うどん、完成です!やったー!!

ちなみにこの生地はこのまま1日乾燥させた後断裁し、完成したうどんを自宅に郵送してくれますよ。ちゃんと「ふし」の部分がついたまま切ってくれるそうです。

もちろん選別作業はしないので、太さがまちまちな手作り感あふれるうどんになるわけですが、自分で作ったと思うと感慨深いし それがまた味があっていいのではないでしょうか。

そもそも、こんな素人が作ったうどんを選別しようものなら、まともなものは数本しか残らない気がしないでもない(爆)

ちなみに稲庭うどんの手造り体験料は1人500円、うどんの送料は450円でした。

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そんなこんなで稲庭うどん作りを堪能しましたが、指導係のおにいさんは気さくで親切だったし、なにより稲庭うどんを実際に自分の手で作るというのがすごく楽しかったです♪ 職人技の難しさとか、生地の感触やのびっぷりなんかは、実際自分で体験してこそわかるものですし。稲庭うどんについて詳しくなれたのも嬉しいかも。

湯沢市に行く機会があったら、家族や友達同士でわいわい楽しみながらうどんを作ったり、工場見学したり、美味しいうどんを食べてみるとなかなか面白いのではないかと思いました。

そしてうどんは2日後、無事に家に届きました! 食べてみるのが楽しみです♪  

 

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