紙風船は和紙を張り合わせて円筒形にしたもので、ちょうど熱気球のような姿をしていますよ。小さなものは高さ3メートルほど、大きなものでは高さ12メートルもあるそうです。
数人がかりで紙風船を持ち上げながらくるくると回し、下からガスバーナーで熱して、紙風船の内部に熱い空気を送り込みます。
紙風船が大きく膨らんだところで、下部の「タンポ」と呼ばれる布玉に火をつけ、みんな一斉に手を放すと…
巨大な紙風船が勢いよく空に舞い上がっていきます!
会場のあっちからもこっちからも、いろんな絵や文字が描かれ、大きさもさまざまな紙風船が飛び立っていきますよ!
揺らめく炎の灯かりと、空高く舞い上がっていく紙風船の様子は、どこか懐かしい幻想的な雰囲気で、眺めているだけでも心が和む感じですね。
高く舞い上がった紙風船たちは、風にのってゆっくりと遠くまで飛んでいきます。
連なって揺れながら、高く、高く、どこまでも遠くへ。
……火がついたままの紙風船がどこかに落ちて火事になったりしないのだろうか、ということは極力考えない方向性で行きたいと思います(汗)(←やはりその昔には火事が起きた事もあったようですよ)
途中、すぐ近くを電車が通ったのですけれど、すごくゆーっくりと走っているので 「もしかして、紙風船上げをやっているから、サービスで徐行運転でもしているのかな?」と思っていたら…。
そのまま停車してしまいました(汗)
どうやら、線路のすぐそばに紙風船が落ちたので、運転に支障がないかどうか安全点検していた模様です。数分後に無事に発車したので一安心。
うまく飛ばずに会場内や駐車場に不時着したり、木に引っかかって燃える紙風船もちらほら…。紙風船上げは、メルヘンとデンジャラスが複雑に交じり合うお祭りなのかもしれません(謎)
何はともあれ、間近で見上げる巨大な紙風船の迫力と、暗闇の中で揺らめくオレンジ色の炎、そして紙風船が次々と静かに浮かび上がっていく幻想的で美しい光景は、実際に体験してこそ味わえるものだと思います。
地域のみんなで製作し、協力して空に打ち上げ、願いをのせてゆっくりと飛んでいく紙風船の姿が心に残る良いお祭りでした。