続いて1階の大きな部屋へ。ここにも色々な機械がびっしり! しかも赤・青・黄色とカラフルに色分けされていますよ。
折りたたまれた新聞の部数はここでカウントされ、結束機で各販売店の必要部数ごとに縛り、すぐさまベルトコンベアで運ばれていきます。そしてその後は販売店へと振り分けられて、各家庭に朝刊が配られるわけです。
ちなみに天井近くを縦横無尽に走るこのレールは 「センターグリップキャリア」という物で、この黒い部分1個1個に刷り上った新聞を1部ずつ挟んで、この部屋まで高速で運んでくる装置なのですよ。恐竜の背骨のようで、これもまたかっこいい!
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係員の人が手に持っているのは、アルミ製の原版です。これを輪転機にセットして、ゴム版に転写してから新聞紙に印刷するのですよ。要するにオフセット印刷ですな。
アルミの原版は凹凸がなく真っ平らなので、普通に考えたら全部真っ黒な新聞になってしまいそうなのですけれど、原版の白い部分は水を吸い、青い文字の部分は油を吸う素材で作ってあるので、文字の部分にだけインクが乗るという仕組みになっているのだとか。
ちなみに大昔はこのようなアルミの板ではなく、活字(1文字ずつの小さなハンコのような物)を組み合わせて新聞の紙面になるように原版を作っていたのですよ。
毎日活字を拾ったり戻したりする作業は重労働だし、文字の大きさや配置を考えるのも非常に大変でしたが、今ではパソコンの画面上で簡単にレイアウトが組めるので、ずいぶん楽になったそうです。
新聞のデータをネットで離れた場所に送ることもできるので、このように本社から離れた場所に建つ印刷センターで、すぐに印刷することも可能な時代になりました。新聞の持つ役割は変わらなくても、製作技術は日々進化しているのですな。
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これは印刷機の内部。部屋全体にツンとインクのにおいが漂っています。
印刷機の扉は二重構造になっていて、そこには制御ボタンや配線がびっしり! なんかもう、すべてがメカニカルでかっこいいですな。