マイナスイオンをたっぷり浴びつつ、案内板に沿ってコケの群落方面に向かうと、「鳥海マリモ」と書かれた看板がありました。
そこから下を見おろすと、ゴウゴウと音を立てて水が勢いよく流れているのが見えます。湿原から湧き出す水は冷たくて透明で、すごく綺麗ですね。 水量も勢いもかなりありますよ。
水の中なのにもかかわらず木が生えており、緑色のコケが水辺や水底にびっしり!
実はこのコケこそが、「鳥海マリモ」なのです。「マリモ」という名前から、北海道の阿寒湖にあるような小さな球体の物を想像していましたが、 鳥海マリモはまるでクッションかじゅうたんのような大きな塊状になっています。
この鳥海マリモは 「ハンデルソロイゴケ」と「ヒラウロコゴケ」が 絡み合って出来ているものなので、正確には「藻」ではなく「苔」の塊なのですよ。
これは水辺の土の上に生えたコケ…かと思いきや、よく見たら茶色い土のように見える部分は、古いコケの塊でしたよ。水が勢いよく流れてくるたびに、この塊全体が「バフッ、バフッ」と盛り上がって動くのが面白い(笑)
このような大きなコケが育つのに 適した環境になったのは、鳥海山から流れ出る水が1年を通して冷たく、酸性水であることが理由なのだとか。
ちなみに獅子ヶ鼻湿原は、国の天然記念物に指定されています。
ブナの森、湧水地、あがりこ大王、鳥海マリモと、今日一日で鳥海山の自然を楽しむことができましたよ。マイナスイオンをたっぷり浴びながら森林浴ができて、リフレッシュすることができました。
今度訪れた時は、ゆっくりと獅子ヶ鼻湿原周辺の遊歩道を散策して、ブナや湿原の様子を見て回りたいと思いました。